事実実験公正証書

1、事実実験公正証書とは

 「公正証書」と言うと遺言などの公証人役場で作成する契約書と言うイメージですが、「事実実験公正証書」と言うものがあります。

公証人が見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触ると言ういわゆる五感により直接体験して分かった事実を記載する公正証書の事です。

「なんか分かったような、分からないような」「どういう時に使う公正証書なの」と思いますが、様々な場面で利用できます。

例えば、土地の境界線争いがあり現地の状況を公証人に確認してほしい時や自社の特許を他社が無断使用している事実を確認してほしい場合。

特許権者の嘱託により特許権が侵害されている状況を記録した事実実験公正証書を作成するケースがあります。

抽選が適正に行われているか、その実施状況を確認してほしいと言う様な利用も出来たりもします。

中でもよくありそうなのが、被相続人が亡くなり貸金庫がある事が分かり相続人が貸金庫を開ける場合です。

この場合、原則として相続人全員の立会いの下で開ける事になるのですが、揃わない時は公証人をよんで事実実験公正証書の作成を求められる事があります。

公証人が見聞きした事を公正証書に記載するので、貸金を開ける時の状況から中にどのようなものが保管されていたのかが記録されます。

これにより貸金庫にあったものが紛失する事を防ぐ効果があります。

それとともに公正証書は公務員である公証人が作成する公文書であり、原本は公証人役場に保管されます。

つまり、高度の証明力を有し証拠保全能力も高いので後日の紛争にも備えられると言えます。

2、作成手順

作成の手順ですが、まず公証人役場に連絡してどの様な公正証書を作成したいのかを説明し打合せ日を予約します。

その際の必要書類は取り扱う公正証書によって異なるので、公証人役場の方にお尋ねください。

打合せ当日に公証人が詳しく話を伺い事実実験を行う日時を決めます。

事実実験の当日は、対象の状態を写真撮影をしながら確認する事になります。

公証人が撮影した写真等と合わせて公正証書を作成します。

公正証書の作成が出来たら手数料の報告と署名を行う日時を決めます。

当日は公正証書の内容の確認を行い問題なければ署名を行い手数料を支払う事になります。

3、作成上の注意

事実実験公正証書は公証人が見聞きした事を記載するものであるので、まず事前に説明を行う方がどの様に公証人に話をするのかをしっかり準備しておきます。

必ずしも公証人がその道の専門家とは限りません。

その為に見聞きした事でも重要な事か分からないという事もあり得ます。

事前の打ち合わせの際に重要なポイントを話しておくことはもちろんですが、事実実験を行う当日に専門家の立ち合いを求める事も検討しておきましょう。

4、手数料

作成手数料は、見聞きと証書作成にかかった時間が1時間までごとに11,000円。

休日や午後7時以降に行った場合は手数料50%が加算されます。

公証人に会社や銀行などに来てもらう場合にも手数料50%が加算され、日当(一日1万円、4時間以降は2万円)と交通費を支払います。

 

 

 

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー