任意後見契約の終了

1、任意後見人の解任

任意後見人(任意後見契約により本人の財産管理などを行う者)に不正行為や著しい不行跡その他その任務に適しない事由があるときは、家庭裁判所は任意後見監督人(任意後見人の事務を監督する者)、本人、その親族または検察官の請求により、任意後見人を解任することが出来ます(任意後見8条)

不正行為とは財産管理に関する不正のことで、任意後見人が本人の財産を使い込んだりしたとき等です。

著しい不行跡とは、行状が大変悪く本人の財産に危険が及ぶケースなどです。

例えば、任意後見人がギャンブルでかなりの借金があるときなどは本人の財産を使い込んだりしていなくても任意後見人としてふさわしくありません。

その任務に適しない事由とは、財産管理が不適切、権限乱用、任務怠慢などを指します。

任意後見監督人の許可が必要な行為を許可を取らずに任意後見人が行っているとき等がこれに当たります。

2、法定後見の開始

任意後見監督人が選任された後に法定後見開始の審判がされた場合には、任意後見契約は当然に終了します(任意後見10条3項)

法定後見制度とはすでに判断能力が低下した方の為に家庭裁判所が適切な支援者を選ぶ制度です。

任意後見人が選任されて本人と任意後見契約が開始した後でも、本人の利益のために特に必要である場合は、任意後見人は家庭裁判所へ法定後見開始の審判を申し立てることが出来ます。

「本人の利益のために特に必要である」とは次のような場合です。

①本人が後見人に与えた代理権の範囲が狭く必要な法律行為が行えない場合

例えば、任意後見契約では本人の自宅を売却して施設に入居する権限まで明記されておらず、改めて本人から委任してもらおうとしても判断能力が低下していて出来ない時は、裁判所に法定代理権を与えてもらうことが必要となります。

②本人について同意権、取消権による保護が必要な場合

任意後見制度では本人の法律行為能力は制限されないので、判断能力が低下した本人が契約主体となりえます。

これにより消費者被害にあう時には法定後見が必要となってきます。

③任意後見契約に関する法律4条1項3号ロ・ハの事由がある場合

任意後見受任者(本人と任意後見契約を締結し、将来判断能力が低下した際に財産管理などを行う者)が本人に対して訴訟をし、またはした者及びその配偶者並びに直系血族である場合は、訴訟の相手方となるほどの対立関係にあるので本人の利益を守る任意後見人としてふさわしくないという事になります。

④合意された任意後見人の報酬があまりにも高額である場合

合意された任意後見人の報酬があまりにも高額であるときは「本人の利益のために特に必要がある」とされています。

3、本人や任意後見受任者の死亡、破産等

本人や任意後見受任者が死亡したり破産手続き開始決定を受けると任意後見契約は終了します。

 

 

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