任意後見契約の類型

 任意後見契約を本人と任意後見受任者(本人との間で公正証書で任意後見契約を結び、将来本人が認知症などで判断能力を失った際に財産管理などを行う事が予定されている者)が締結するには、本人に意志能力(自らがした行為の結果を判断することが出来る能力の事で、7歳から10歳位の精神能力)が備わっていることが必要です。

本人の判断能力が低下して任意後見人が代理権を行使するまでに期間を要する時と要しない場合があります。

このことから、任意後見契約の利用方法は、3つに分けることが出来ます。

ここでは移行型と言う契約形態をご紹介します。

1、移行型

任意後見契約は本人が選んだ任意後見人に対し、本人を代理して身上監護(介護、治療、療養等に関する法律行為を行う事で、施設への入退所手続き、入院手続き等があります)、財産管理を行う委任契約(依頼者がある特定の法律行為をする事を委託し、受任者が委託を承諾する事で効力を生じる契約)です。

任意後見監督人が選任されてから効力を生じます。

しかし、判断能力が低下する前から財産管理をする必要があったり、判断能力の低下する時期を確実に把握する事で切れ目なく任意後見契約に移行することが出来ます。

本人の判断能力が低下する前から財産管理等の委託をする委任契約を結び、判断能力低下後には任意後見監督人の選任時から任意後見受任者が代理権を行使する契約となります。

この契約を移行型と言い、判断能力低下前の代理人が判断能力低下後の任意後見人になることが出来ます。

本人にとっても任意後見人となる人がどんな人なのか自分の目で見ておける事や、高額な入院治療費・手術費用が必要になった時にも迅速な対応が可能となる等のメリットがあります。

移行型では、財産管理等の委任契約を行う任意後見契約前と後で別々の契約が必要となります。

この二つの契約をどちらも公正証書(法務大臣に任命された公証人が作成する公文書)にしなければならないと言う定めはありません。

二つの契約を一つの公正証書にする事も出来ますし、判断能力低下前と後の契約を別の契約書にする事も出来ます。

判断能力低下前の契約を普通の私的な契約書として、低下後の契約を公正証書とする事も出来ると言う事になります。

しかし、二つの契約書を一通の公正証書で作成しておく事が後のトラブルを防止する事や任意後見契約への移行をスムーズにする為にもよいでしょう。

急速な高齢化が進む中で、すぐに財産管理等を開始する事が出来る移行型の重要性は増してきていると考えられます。

 

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