寄与分の類型

 寄与分が認められるものとして次のものがあります。

1、家事従事型 被相続人の事業に対して無報酬あるいはそれに近い状態で従事し、労務を提供し相続財産の維持増加に寄与した場合。

例えば、被相続人の死亡まで46年にわたり中心となって家業である農業に従事し、財産の大部分である農地の取得や維持について特段の貢献をした妻。

27年間報酬を受けることなく家業に従事し財産の取得、維持について被相続人の他の子供に比べて特段の貢献をした長男の寄与分として妻に対して3割、長男に1割相当を認めた例があります。

この例の様に、被相続人の営んでいた農業や家業を手伝ってきた場合などが典型的なケースです。

この他にも医師や弁護士、司法書士、公認会計士、税理士等の業務も含むとされています。

2、財産給付型 被相続人に対して、財産上の給付あるいは財産的利益を給付して相続財産を増加させ、または債務の返済などによる被相続人の財産の維持に寄与した場合。

共働きを続け、婚姻中に得た財産が夫名義になっていても、相続人である妻が被相続人より少なくない収入を得ていた場合に、財産取得に対しての妻の寄与分を5割認めた例があります。

3、療養看護型 被相続人の療養看護を行い、医療費や看護費の支出を行わずに相続財産の維持に寄与する例。

例えば、被相続人の娘が結婚をせず仕事にも就かずに母親の介護に専念してきた時は寄与分が認められ、通常は日常生活を送り手が空いた時に介護を行い、ほとんどデイサービスを利用していた時は認められません。

4、扶養型 被相続人の生活費を賄い、支出を減少させた結果として相続財産の維持に寄与した場合。

相続人夫婦がその収入のほとんどを被相続人との生活費に費やし、20年にわたり援助をしたケースでは、遺産の評価額の5%弱の約800万円を寄与分として認めた例があります。

この例の様に被相続人と同居して衣食住の面倒を見ていた場合や、相続人が被相続人に仕送りをしていた場合等があります。

5、財産管理型 被相続人の財産管理を行い、被相続人が管理費用の支出を免れる等負担を減少させた結果として、相続財産の維持に寄与する例。

被相続人の土地売却にあたり、借家人との立ち退き交渉や家屋の取り壊し、土地の売買契約の締結等を行った相続人に寄与分を認めたケースがあります。

これ以外にも、相続人の一人が被相続人の賃貸不動産を管理した場合などが典型的な例です。

 

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