改正相続法2

1、特別受益の持ち戻し免除の意思表示の推定

 「特別受益」とは、被相続人から相続人の中に遺贈(遺言によるプレゼント)や高額な生前贈与(生きているうちに配偶者や子供に座採算を贈与する事)を受けた者がいる場合に、この遺贈や生前贈与の事を言います。

この場合に特別受益を受けた者が他の相続人と同じ相続財産を受け取る事は不公平となります。

その為に、特別受益分を相続財産に持ち戻して各相続人の財産を計算する事を「特別受益の持ち戻し」と言います。

特別受益にあたるものは婚姻する為の費用や不動産の贈与、金銭や有価証券などがあります。

特に不動産は高額になる事が多いので特別受益と判断されやすいです。

特別受益の持ち戻し免除の意思表示の推定とは、婚姻期間20年以上の夫婦で被相続人となる一方が配偶者に居住用の建物や敷地を遺贈、贈与した時は持ち戻し免除の意思表示があったものと推定する事を言います。

持ち戻しの免除は、原則として被相続人の意思表示が必要です。

しかし、婚姻期間が20年以上であり居住用の建物や敷地を遺贈や贈与した場合は持ち戻しを免除して被相続人の配偶者を保護する事となります。

意思表示をする必要がないので被相続人は遺言を作成する事なく配偶者に居住用不動産を残せます。

これまでは不動産を相続した配偶者は他の相続財産を相続できないという事もありましたが、法改正により不動産は遺産に含まれないという事になりますので他の財産を相続できる様になります。

持ち戻しのための計算をする事もなくなります。

2、預貯金の仮払い制度

現在の制度では被相続人が亡くなると預貯金は遺言がない場合は遺産分割協議が終了するまで相続全員の共有となります。

共同相続人全員の同意がないと相続人が一人で預貯金をおろしたりする事が出来ませんでした。

この為に葬儀費用や被相続人の入院費、借金の返済などに早急にお金がいる場合に相続人が立て替えたりする事もありました。

相続人同士が折り合いがよくなく遺産分割協議がまとまらないと何年もお金をおろせないという事も起こっていました。

この様な問題を解決するべく改正相続法では遺産分割協議の終了前でも単独で「一定額」の引き出しが出来る様になります。

家庭裁判所などの関与も必要ありません。

一定額とは、相続開始時の預貯金額に3分の1をかけた金額に法定相続人の法定相続分をかける事になります。

例えば、預貯金が600万円だとすると、3分の1をかけて200万円となります。

これに法定相続分が亡くなった方の子供さんであれば2分の1ですので200万円×2分の1で100万円となります。

子供さんは100万円までは単独で遺産分割協議を経なくても引き出せる様になるという事になります。

金融機関ごとに引き出せる金額が150万円までとされており、引き出した方が相続財産を分割で取得したものとして扱われる事になります。

 

 

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