相続人の廃除

相続人の廃除とは、被相続人が推定相続人から虐待を受けたり、重大な侮辱を受けたりした時。

又はその他の著しい非行が推定相続人にあった時に、被相続人が家庭裁判所に請求して相続人の地位を奪う事です。

廃除の手続きですが、被相続人が生前に家庭裁判所に相続人廃除を申し立てる方法と、遺言で行う事も出来ます。

遺言で行う場合は、遺言執行者(遺言内容実現の為に必要な事務を行う者)を選任し、家庭裁判所に相続人廃除の手続きを行います。

遺言執行者が選任されていないからと言って、他の相続人が廃除を行う事は出来ませんので、必ず遺言で執行者を選任しておきます。

相続人廃除を行う主なケースは、上に記載した3つ以外にも重大な犯罪行為を相続人が行い有罪判決を受けている場合。

被相続人の財産を相続人が不当に処分した場合。

賭博を繰り返し相続人が多額の借金を作り、被相続人に支払わせた時。

相続人が配偶者である時は婚姻を継続しがたい事由がある場合等があります。

廃除の制度は、これが認められたら遺留分(相続人の為に法律上確保された一定割合の相続財産)すら剝奪される強力な効果を有します。

廃除事由に該当するかどうかの判断は、当該行為が被相続人との家庭的共同生活関係を破壊させ、その修復が困難なものであるかどうかという基準で判断されます。

判断に当たっては、被相続人の主観によるのではなく、社会的意識、倫理、遺留分権、相続権の意義との関連で客観的になされます。

単に仲が悪いと言う理由では行う事は出来ず、廃除出来るのは遺留分を持つ推定相続人(配偶者、子及びその代襲者、直系尊属)ですので、兄弟姉妹が相続人の場合はこの制度を使えません。

遺留分のない兄弟姉妹には遺言書を書く事で相続させない事が出来ると考えられるからです。

裁判所はかなり厳格に相続人廃除の審議をしている様で、廃除が認められたケースは多くはありません。

遺言で廃除を行う場合は、廃除対象の相続人が異議を述べてきた時は認められない事が多く、対象の相続人が全く何も言わないか、刑務所にいるのでもなければ相続権を奪う事はほとんどない様です。

相続廃除は、一度廃除の審判を受けても取り消し出来るとされています。

その場合も家庭裁判所に申し立て、廃除取り消しの審判を受ける事が必要です。

又、相続廃除をされた場合でも被相続人からの遺贈(遺言によって財産の全部または一部を無償で譲与する事)を受ける権利は失わないとされています。

 

 

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