相続同意書

1、相続同意書とは

 相続手続きをする際に「相続同意書」と言うものが必要になる事があります。

相続同意書とは、特定の相続人が特定の相続財産を相続した事をその他の相続人が同意していることを証明する書類の事です。

「それなら遺産分割協議書と同じなんじゃないの、別に作る必要ないよね」と思われる方もいるかもしれません。

例えば、銀行などの金融機関は口座の名義人が亡くなった事を知った時は、相続人の一部が預貯金を勝手に引き出し使ってしまう事を防ぐ為に口座の凍結を行います。

この凍結を解除するには遺産分割協議書を持参することとなるのですが、相続人同士の話し合いがまとまらずに遺産分割が出来ないと言う事があります。

この間にも残された家族などの生活費や葬儀費用などの出費があるのでお金がすぐに必要と言う場合に相続同意書を提出して一旦預貯金の凍結を解除する事が出来ます。

この他にも被相続人が食品営業許可の必要な飲食店を営んでおり、その事業を引き継ぐためには遺産分割協議書以外に相続同意書の提出を求められます。

複数の相続人がいる時は、その許認可がいる事業を相続人が承継した事を証明する為に相続同意書の提出を求められる事があるという事になります。

亡くなった方が自動車を所有していた時に名義変更を行う際にも車台番号などの車両の情報を特定できる相続同意書の提出が必要です。

相続同意書には相続人全員が直筆で署名し実印を押印しますので印鑑証明書が必要となります。

相続同意書が必要ないケースもあります。

遺言書がある場合は、遺言書に記載されている割合で遺産を分割します。

この時は遺産分割協議書はいらないので、銀行などの金融機関で手続きを行う際にも相続同意書は不要です。

ただし、自筆証書遺言だと受け付けてもらえない所もあるので公正証書遺言にしておく事をお勧めします。

また、相続人が一人の時は誰が財産を取得するのか明らかなので、この時も相続同意書は不要です。

2、遺産分割協議書との違い

遺産分割協議書と相続同意書は一見すると同じものです。

実際に本質的な意味は同じだと言えます。

相続同意書は預貯金や車の名義変更や許認可事業の承継などに使われます。

遺産分割協議書に比べて簡易な様式ですので、所定の様式がある場合は空欄に必要事項を記載するだけで作成できます。

しかし、不動産の名義変更である相続登記には使用できません。

これに対して遺産分割協議書は、相続人全員が遺産分割の方法と割合に同意して全員の押印をしたものです。

一つの相続財産を誰が相続するのかを記載したものが相続同意書で、複数の相続財産を記載して、それを誰が受け取るのかを書いてあるものが遺産分割協議書という所でしょうか。

どちらも法的な効力は同じですので相続財産が多ければ遺産分割協議書、そうでなければ相続同意書と言う風にケースに応じて使い分けていく必要があります。

また、遺産分割協議書や相続同意書の作成を専門家に依頼することも出来ます。

 

 

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