遺産分割協議書を公正証書にする

1、公正証書にする理由

 遺産分割協議書を公正証書にするべきか、遺言書を公正証書にするとは聞きますが遺産分割協議書を公正証書にできるのかと言う疑問もあります。

そもそも公正証書とは何かという所からお話していきたいと思います。

公正証書とは元検察官や元裁判官など法律実務を長く経験した公証人が公証人役場で作成する公文書です。

遺言書を作る時以外にも離婚の際の慰謝料や養育費の取り決めをしておきたい場合や金銭の貸し借りの際に作成します。

遺言書を公正証書にするメリットとしては、原本を公証人役場で保管してもらえるので紛失する心配がない事。

本当に本人が遺言書を作りたいと思っているのかを含めて本人確認をするので後になって「この遺言書は偽物だ」として争う心配がない。

公正証書にすると他の遺言書では必要な家庭裁判所での「検認」と言う手続きが必要ないので相続人に負担がかからない事などが挙げられます。

検認とは、家庭裁判所が相続人や利害関係人の立会いのもとで遺言書を開封してその内容を確認する事を言います。

金銭の貸し借りや慰謝料や養育費の支払いを公正証書にするメリットとしては、「支払いが滞った場合には強制執行されてもかまいません」とする執行認諾文言をつけることで、相手が支払いを怠った場合でも裁判をすることなく強制執行する事が出来ます。

要は裁判に勝ったのと同じ効果があるという事になります。

遺言書を公正証書にしなかった為に相続でもめてしまったり離婚の際の慰謝料の支払いや金銭の貸し借りにより裁判を起こして長い時間と高額な費用を払う事になる事を考えると公正証書を作成する事は金銭的にも少ない費用で済みます。

また、長い時間を裁判に費やし疲弊してしまう事も避ける事が出来ます。

2、遺産分割協議書を公正証書にした方がいい場合

ここまで記載してきた様に公正証書のは一般の契約書などよりも証拠能力が高く公正証書の内容について裁判で無効を主張するという事もまずできません。

強制執行認諾条項が記載してあれば裁判を行わずとも強制執行が行えるという「執行力」があります。

「遺産分割協議書も公正証書にした方がいいんだろうなぁ」と言う事は理解していただけたと思います。

特に公正証書にしておいた方がいい場合として相続人の間でもめる可能性がある時です。

相続人同士で長い時間をかけて話し合ってきた事を遺産分割協議書にまとめておくのは当然の事として、手書きの遺産分割協議書としておくと証拠力の低さから「そんなことは言っていない」「相続人の〇〇に脅迫された」と言う様な後日の蒸し返しがあるかもしれません。

また、相続人の一人が不動産を取得する代わりに他の相続人にはお金を支払うという遺産分割を行ったとします。

この場合、もし不動産を取得した相続人がお金を支払わない場合の事を考えて遺産分割協議書を公正証書にしておきます。

その際に強制執行認諾条項を入れておくことで支払いを行わない相続人に対して強制執行を行うことが出来ます。

将来「何か問題が発生するかもしれない」と思うのであれば時間と費用をかけてでも公正証書を作成しておくことがのちのトラブルを未然に防ぐことにつながります。

 

 

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